北辰テストが私学の確約や奨学金に使われている問題

10月7日朝日新聞の記事の転載です

高校授業料の無償化が新年度から拡大されることを見据え、埼玉県内の複数の私立高校が、特待生に合格の確約とともに100万円超の奨学金を出すとしていることについて、県は6日付で、特待生の判定に業者テストを使ったり、保護者にテスト結果の持参を求めたりするのをやめるよう求める通知を、私立高校の校長や学校法人理事長に送った。

県内では、私立高校が生徒側との面談などで、中学3年生の9割が受ける「北辰(ほくしん)テスト」の偏差値を元に、合格を「確約」してきた慣行がある。通知は県学事課長名の要請という位置づけだが、県が、業者テストの偏差値で事実上、合否や奨学金の可否を決めることを問題視していることを改めて示しており、埼玉独特の慣行が見直される可能性もある。

県の通知は、民間業者テストを入学者選抜に使わないよう求める1993年の文部科学省通知を引用した。県が文科省に確認したところ、93年通知は、特待生の判定にもあてはまることが分かったという。

県は毎年10月下旬ごろ、文科省と同趣旨の通知を出してきたが、私立高校側は、あくまで個別の入試を元に合否を判断しており、「確約はしていない」と説明してきた。今年の通知で県は、特待生の判定や成績の持参に触れる「補足」を記入した。「入学時の特待生等(奨学金の給付等)の取り扱い」について、「その判定に業者テストの偏差値等を用いること」や、「業者テストの結果を説明会や個別相談会などに持参するよう求めること」は、「通知の趣旨に反しており、速やかな改善が必要」と明記した。その上で、業者テストの取り扱いに注意してほしいとし、「誤解を招くような助言や説明等はしないよう」求め、「入学者選抜等の公正・公平な実施」を要請した。

阿部俊子文科相は9月30日の閣議後会見で、「一般論として、高校の入学選抜は公教育としてふさわしい適切な資料に基づいて行われるべきもので、業者テストの結果を用いた入学者選抜が行われることは、あってはならない」と述べた。奨学金問題についても、「埼玉県による事実関係を確認しているところ。状況を注視したい」としていた。

(記事ソース)https://www.asahi.com/articles/ASTB6368TTB6UTNB00VM.htmlmsockid=229dfb9e8db462352535ee338c4663a0

今年の3年生向けには既に各私立高校にて個別説明会等実施しており確約を取得済の生徒もおりますので今年度の受験生に対しての条件取消は不可能と思われますが2027年受験を迎える2年生世代から北辰テストの結果(偏差値)を使用しないということになるかと思います。

それは子供たちにとっては大きな影響が出るものと想定されます。何故なら2年生が受験する2027年は埼玉県公立高校の受験制度も大きく変わるとともにさらに早い時期に北辰の結果で私学の確約も取れないとなると学校の定期テストを頑張り、提出物は必ず提出、授業も積極的に聞き中学校側が発行する『調査書』にいいことを記載してもらうような努力をしなければならない。益々、定期テストの比重が大きくなると想定されます。

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